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今年も日本の夏、お盆。

日本の夏、お盆到来。

ご先祖様が子孫の家に帰って来る・・・。考えて見ると不可思議な風習ですね。

しかし、子や孫を想う親と親や顔も知らぬ祖先を想う子孫ってなんとも優しいあたたかな気持ちにさせられる風習ですな。

 

日本の夏、お盆に向けて盛り上がるのが怪談話。

暑い夏をひやっと過ごすという主旨と祖霊と子孫の対話=お盆という風習などが絡み合って日本の夏は怪談的なムードで定着してますが夏の怪談話って江戸時代に暑さで敬遠されていた芝居小屋に客を呼ぶのに鶴屋南北が書き下ろした東海道四谷怪談辺りに端を発するのでは?

 

最近は狐狸妖怪から幽霊までもが24時間営業のコンビニや季節感の無い便利スーパーマーケットに並ぶ野菜の如く年中無休で出没するが僕ら子供の頃はまだまだ夏になるとお化け映画が公開されるという至って日本的な粋な季節感が残ってました。

大蔵映画の怪談映画を観たのはずっと大人になってからの事でしたが子供の頃に見たお化け映画はなんといっても大映辺りのちょっとどたばた感ある愛すべきお化け達が活躍する映画でした。

初めて観たのは「妖怪百物語」だったと思うが?確か劇場だったように記憶するが。

沢山の愛すべきお化け達が登場。

お化け大好きだったのに加え時代劇の熱烈支持者という変な子供だった僕的にはなんとも俺得な内容の映画でした。

 

古式ゆかしい(?)お化け物語のスタイルから一変、お化けが戦う(しかも外国からやってきたお化けVS日本のお化け)という、怪獣映画やウルトラマンシリーズ、プロレスフィーリングの手法で作られた「妖怪大戦争」。

だいたい60年代は怪奇映画がキテたんだよね、世界的に。

大映の愛すべきお化け映画の他ではガメラシリーズの大ファンだったが(東宝のゴジラシリーズは劇場では観た記憶が無い。子供の頃、ゴジラは超メジャーすぎて好きじゃなかった)大映といえばあの大魔神を忘れてはいけません。こちらも大好きなシリーズでした。

大人になって改めて観直してみると大魔神出現までのシークエンスが長くてドラマも結構真面目な(失敬)時代劇として撮ってるのでびっくり。ところどころ怪奇なムードを織り交ぜつつ物語が展開してく。

全3作作られたけど1,2作目はラストに乙女の涙が重要な位置を占めると云うこれまた子供向けではないシチュエーションなのが今観てもちょいびっくり。お子様向けな脚本ではなく特撮時代劇というひとつのジャンルを確立しとるように思える。

制作者側は子供向けの子供だまし映画を撮ってるというよりもやはりファンタシー的なフィーリングで撮っていたように思える。

お化け映画しかり大魔神シリーズしかり、今の高度なCGを観慣れた目にはひどくアナログでチープに映ってしまうかもしれないが今の高度なCGでこの画を作られたら逆に面白くないだろうなぁ。この味は作れないと思うよ。

 

シリーズ1作目の「大魔神」

シリーズ2作目の「大魔神怒る」

美女があわや磔に!そりゃ大魔神で無くとも怒るわな。

シリーズ3作目の「大魔神逆襲」

ここでは乙女の存在は無くなり子供が大魔神にとってのキーになっている。

ここにきて子供目線を意識した制作に舵を切ったのか?